中国茶の3つの特徴
「味・香・色」を
お楽しみください

中国では三国時代以前から茶を羮 (あつもの )=スープとして飲んでいたという記録があります。
唐代の“陸羽”が著した「茶経」では、茶の起源は神話時代の“神農”にまで遡ることが出来るそうです。
宮中に始まった喫茶の習慣は武人・文人に浸透しましたが、唐代には庶民にまで拡大し、その後の様々な変遷を経て現在の中国茶文化が形成されてきました。
 
 
この中国から鎌倉時代に“栄西禅師”が喫茶の習慣を伝え、千利休が茶の湯として完成させたことや、江戸時代初期に中国から渡来した“隠元禅師”が煎茶道の開祖であることはよく知られています。
そう、日本茶のルーツは中国にあるのです。
 
日本では中国茶=烏龍茶と思われがちですが、実はその製茶法により6つの分類があることをご存じでしょうか? 緑茶・青茶 (これが烏龍茶 )・黒茶・紅茶・白茶・黄茶の6種類です。このほかに様々な加工茶もあります。 中国茶の6大茶類と製茶工程.pdf

 

<美味しい中国茶の淹れ方>

 
ティーバッグの場合
温めたティーポットに95~100 のお湯を300 ccほど注ぎ3分ほどで美味しく 召し上がれます。     
ガラス製ポットを使えば茶葉の動きや茶水の色なども楽しめます。
小さめのティーカップを温めてお使いください。
 
茶葉の場合
温めた茶壷(急須、ティーポットでもよい)に茶葉(300 ccに対して5 g)を入れ、95~100 のお湯を注ぎ2分ほどで美味しく召し上がれます。 (茶壷にお湯をかけることで味と香りがより引き立ちます )
2煎、3煎と繰り返しお飲みいただけますが、好みにより湯量と時間を調節してください。

白茶の魅力
白茶ってどんなお茶?

中国茶には大きく分けて6種類のお茶があります。白茶、黄茶、緑茶、青茶、紅茶、黒茶の
6種類です。この6色はお茶の葉の色や茶水の色を表しています。
白牡丹などは白茶の仲間で、主な生産地は中国・福建省で1920年代前後に作られるようになりました。
芽と若い葉だけを使い揉まないでふわりと仕上げられるため、その様子からこの名前がついたとも言われています。茶葉は灰緑色(翡翠色)をしていて、白い産毛に包まれ少し捻じれています。ちなみに、芽だけから作られるのが「白毫銀針」で、12葉の茶葉から作られるのが「白牡丹」です。
水色はやや薄いオレンジ色をしています。味は渋みが少なく、飲みやすいのが特徴です。ダージリンファーストフラッシュを連想するような甘い香りと、干し草のような香りを併せ持つお茶です。フルーティで芳醇な味わいと喉ごしのフレッシュさは子供の受けも良く、また水出し茶としても美味しくいただけます。
<ビンテージ白茶>
白茶を未開封の状態で数年間置いておくと、マスカットのような香りが生じてきます。近年では、このようなビンテージ白茶がブームになっており、数年間熟成された白茶が倍近い値段で取引されることもあるようです。
 
摘み取った茶葉を風通しのよい室内に放置し(萎凋)、自然に任せて水分を蒸発させた後、乾燥させて完成(乾燥)というシンプルな製茶工程の茶類で、生産のほとんどが福建省内の限られた地域で行われています。(政和県、建陽市、松渓県、福鼎市など)
白茶には「白亳銀針」、「白牡丹」、「寿眉」の3つの銘柄があります。     
 
白茶の淹れ方・飲み方
5g程度の茶葉に、90度前後のお湯300ccを注ぎ2~3分蒸らしましょう。一煎目は熱湯で淹れるほうが、茶葉の香りがよくたちます。使用する器はガラスのポットやコップがオススメです。茶水の色合いや茶葉の様子を楽しむことができるからです。
二煎目からは、もう少し低い温度でもいいでしょう。
甘い味の方が好きという方は、もう少し低い温度(80度くらい)で淹れて、気持ち長めに抽出すると美味しくいただけます。
暑い夏には水出しで冷たい白茶もいいですよ。
市販の1㍑水出しポットに茶葉を5g入れ、10時間ほど冷蔵庫に入れておけば出来上がります。味わいを楽しみたければ濃い目に、がぶ飲みしたければ薄めに濃さを調整してもいいですね。

白茶はなぜ身体にいいの?

夏バテ対策に
白茶(白牡丹など)は中国では夏に好んで飲まれるのも、熱中症の予防や夏バテに効果があることが知られているからでしょう。また、古くから湿疹治療に使われたり、胃にも優しいため胃弱にも効果的なお茶で、他の茶類に比べ、いわゆる漢方的な取り扱いをされてきました。
 
弾力ある肌を手に入れたい人に
白茶は抗酸化物質を多く含んでおり、その効用として体に有害とされる遊離基から私たちを守ってくれます。また、イギリスのキングストン大学の研究によると、白茶は私たちの肌に含まれるエラスチン、コラーゲン、タンパク質を守ってくれ、肌の弾力を維持してくれることが報告されています。
 
このように白茶は、<熱中症予防> <夏バテ対策> <胃弱の解消> <美肌> などの諸機能が注目されています。
また、中国茶の中でも漢方薬的に扱われ、胃にもやさしいので大量摂取が可能です。
 
毎日飲み続けることで、より一層の 
健康効果が期待できそうですね!
 
 

普洱(プーアール)茶の魅力
普洱茶ってどんなお茶?

中国茶には大きく分けて6種類のお茶があります。白茶、黄茶、緑茶、青茶、紅茶、黒茶の6種類です。この6色はお茶の葉の色や茶水の色を表しています。普洱茶は黒茶の仲間で、主に中国・雲南省で作られています。
 
お茶の木から摘み取った茶葉は、葉のなかに含まれている酵素が酸化することでお茶に特有な味・香・色が出ます。緑茶は蒸したり炒めたりして酵素の酸化を止めてしまうので緑色のままです。普洱茶(=黒茶)は緑茶を作る工程に「渥堆」という工程が加わります。「渥堆」で茶葉が緑色から濃い褐色に変色し、茶水も濃い褐色に近い色になるため、黒い色をイメージして黒茶に分類されています。
 
「渥堆」とは、茶葉を屋内で湿度の高い場所に約1年間積み上げ放置することです。この過程でコウジカビ類などの微生物の働きで茶葉が発酵し、苦みや渋みが消え味はまろやかになり、普洱茶独特の「陳香」(熟成した香り)という香りが出ます。また色も濃い褐色に変化します。

 

普洱茶はなぜ身体にいいの?

日本で普洱茶は「やせる美容茶」とか「脂肪分を流してくれるお茶(減肥茶)」などと形容され、ダイエットティーとして飲み始められました。でも、普洱茶=黒茶の効能ってこれだけではありません。製造工程を見ても分かるように、普洱茶は実は納豆、チーズ、ヨーグルトなどの仲間と同じ《発酵食品》なのです。ですからこのお茶を飲み続けることで色々な効能が期待できます。
 
中国西北部の辺境地帯の遊牧民は、唐の時代から黒茶を飲み続けて今に至っています。彼らにとってお茶は食料よりも大切なもので、“一日として無かるべからず”とさえ言い伝えられています。この貴重な黒茶を手に入れるために、大昔から最近まで馬との物々交換をしていました。(このことを「茶馬交易」と言います)
 
普洱茶の成分や機能=効能の研究はほかのお茶ほど進んでいませんでしたが、現在は中国や日本の研究者によって様々なことが分かってきています。抗肥満作用はもちろんのこと、抗ガン・血糖値低下・抗菌などの作用も報告されています。必須微量元素であるフッ素や、貧血・肝炎・不眠症などの治療に用いられているビタミンB2の含有量もとても多いそうです。
 

このように普洱茶は、<ガン細胞の増殖を抑制する><過剰な血中コレステロールや中性脂肪を減らす><血糖値を下げる>などの諸機能が注目されています。
 
また、消化器官への刺激が少なく、カフェイン作用が抑制されているので大量摂取が可能です。
 
毎日飲み続けることで、より一層の健康効果が期待できそうですね!