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中国茶のことだけでなく、中国の歴史・文化・地理・政治など
幅広に話題を掲載していきます

茶馬古道をご存知ですか?

一千年以上も続くティーロード

 茶馬古道またの名をティーロードは、1千年以上の昔の唐の時代(750年頃)から、中国とチベットが茶葉の交易を行ってきた道で、中国の南西部からチベットにかけて3,000キロ以上続いている。 
 茶馬古道は、茶の原産地とされる雲南南部の亜熱帯の森や四川の茶山が起点となり、少数民族が暮らす地域から横断山脈(注1)の深い谷と雪山を経由し、平均標高4000mのチベット高原を越えてチベットのラサに至る。広義には、北京や東南アジアへ茶葉を運んだ道や、チベットから先のインドさらに西アジアやヨーロッパへ至る道で、シルクロードにも匹敵する国際的な交易路である。
 最もよく知られている茶馬古道は二つある。一つは雲南省の普洱(プーアール)から大理、麗江、中甸(2002年から香格里拉・シャングリラに改称)などを経てチベットに入るルート。もう一つは四川省の雅安から出発して康定などを経てチベットに至るルートである。
 現在の茶馬古道は、観光の道でもある。茶馬古道沿いには、「中国南方カルスト(注2)」・「麗江古城」・「雲南三江併流群」・「ポタラ宮」という4つの世界遺産が存在し、香格里拉(シャングリラ)や大理、ラサなど有名な町も多い。これらの土地と茶馬古道の関係は深い。

(注1)中国のチベット高原南西部に位置する山脈。四川省西部・雲南省西部・チベット自治区東部の交わるあたりを南北方向に走っている山脈の総称。最高峰は梅里雪山(6,740m)。
(注2)雲南省の石林・貴州省の荔波・重慶市の武陵にまたがるカルスト地形。



 喫茶の習慣がチベットに伝わったのは、641年に唐の皇女である文成公主が吐蕃国(現在のチベット)の王に嫁入りする際に、茶など多くの産物を持参したことによる。
 往時のチベットは野菜や穀類の生育に向いていないため不毛の地で、チベット人の食事は高脂質・高タンパク質な肉類や乳製品と、消化されにくい雑穀が主で、野菜や果物は殆ど食べることはなかった。このような食生活による弊害を補うものとして、茶はチベット人にとって単なる嗜好品ではなく、食糧以上に重要で欠かせないものとなった。遊牧民の間では「食糧が三日無くても、一日として茶無かるべからず」という諺がある。「茶一日無くば滞る、茶三日無くば病む」と言われている。
 チベットでは自国では育たない茶葉を雲南や四川から輸入してきた。初めのうちはチベット産の良馬と茶葉の物々交換だったが、中国国内でも良馬が生産されるようになると、やがて薬草や毛皮などの特産品、銀貨などと取引されるようになった。それらの商品を馬やラバに載せて運んだことから、「茶馬古道」と呼ばれるようになった。
 最近では茶の有する様々な効能が研究されているが、5000年前の神農の時代からその薬効は注目されていた。チベットでは今でも「バター茶」として飲み継がれている。



   <おまけの写真> 茶馬古道で乗馬体験をしました。
          2014年「雲南省の麗江と香格里拉」の旅より

<茶馬古道の長い歴史>

 茶葉と馬の交換取引である茶馬交易が始まったのは、唐代の756年~758年と推定されている。漢族にとって高原産の良馬は軍馬として必要不可欠であり、チベット族をはじめとする西北辺境の少数民族にとって茶は食糧以上に重要なものだった。そのため、初期の茶馬交易は双方の必要なものを物々交換する形で始まった。 
 宋代には交易が益々盛んになったため、宋朝廷が茶の専売制度を実施し(「茶権」という)、自らが交易を管理するようになった。交易は年に一、二回行われ、交換比率は上等の馬1頭で茶葉200250kgで、年間に約2万頭の馬が交換された。
 モンゴル族が興した元の時代には、茶葉交易は一時廃止されたが、明代にはチベットが軍馬の重要な供給地となり、麗江の土司に任命されたナシ族の王(木氏)が、茶馬古道の交易を掌握した。チベットからは馬と共に薬草や毛皮なども運ばれるようになり、茶葉のほかに塩や砂糖が取り引きされた。
 清代に入ると高原産種馬による馬の飼育が可能となったため、茶馬交易の重要性が低くなった。馬に代わるものとして、羊毛、牛皮、麝香、冬虫夏草、鹿の角などの特産品が交換されるようになった。このため1735年に清朝による茶馬の専売が廃止され、木氏は特権を失い民間の商人が自由に交易を担うようになった。
 日中戦争時には、茶馬古道はインドから中国へ軍事物資などを輸送する道として使われたが、中華人民共和国の成立とともに個人商売は禁止され、茶馬古道は活気を失った。
1950年代にはチベット解放に伴い国道や鉄道が建設され、馬のキャラバンは車両による輸送へと置きかわり、茶馬古道はその長い役目を終えた。


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「八宝茶」を飲んだことがありますか?
ちょっと甘くてヘルシーな
健康茶(薬用茶)

”八宝”とは中国語では”たくさんの”という意味があります。中華料理の八宝菜は誰でも知っていますね。「八宝茶」は茶葉に様々な薬効素材と氷砂糖がブレンドされています。茶舗遊華オリジナルの素材は、①桂円、②ナツメ、③クコ、④白きくらげ、⑤クルミ、⑥グリーンレーズン、⑦菊花、⑧氷砂糖です。色も形も様々な漢方素材・薬膳素材をブレンドしたお茶は、手軽に飲める漢方茶であり、目にも美味しいお茶です。

元来は中国西部、敦煌以西のシルクロード沿いのオアシスで暮らす回族(ウイグル族)が飲んでいました。夏の健康維持のための飲み物だったようです。オアシスの緑陰で談笑しながら八宝茶をすする光景が目に浮かびます。

ベース茶葉は緑茶が一般的ですが、プーアール茶でも美味しく飲めます。写真のように蓋碗で飲むのが普通ですが、見た目も綺麗なのでグラスで飲んでもいいですね。お湯を注ぎ足しながら何倍も飲めます。杯を重なることで素材がが柔らかくなり食べることもできます。好みによって茶葉を加えたり、氷砂糖を足したり、素材を追加すれば飽きるまで飲んでいられます。







<茶舗遊華オリジナル八宝茶の薬効>



棗[ナツメ](薬膳素材)
「1日3粒なつめを食べると年をとらない」と言われています。
胃腸の調子を整え食欲不振・夏バテに効き、滋養強壮の効果もあります。
イライラ・不眠・緊張など張りつめた神経をリラックスさせ、心得を穏やかにします。
血を補う作用があり、冷え症・貧血・肌のくすみなどに悩む女性には特におすすめです。

竜眼[リュウガン]または桂円[ケイエン](漢方薬・薬膳素材)
ムクロジ科のリュウガンの果肉を乾燥したものです。
解毒・解熱・鎮痛・止血などの効能があります。
精神安定の効能があり、虚労(心身の衰え)、不眠に効きます。
その他、貧血・めまい・リュウマチ・関節痛・脱毛・健忘症などにも効きます。

枸杞[クコ](漢方薬・薬膳素材)
ナス科のクコまたはナガバクコの果実を乾燥したものです。
肝臓・腎臓の調子を整えます。
腰や膝の倦怠感、めまいや視力低下などに効きます。
また、美肌づくりにも効果的です。

白きくらげ(薬膳素材)
植物コラーゲンや食物繊維が豊富です。
肺の働きを良くし、虚弱体質で疲れやすく息切れをするような人にもおすすめです。
肌や喉に潤いを与えてくれます

菊花[キクカ](漢方薬)
肺・腎臓に効き、目に元気をつけよく見えるようになり、目のホシを治します。
風邪によるのぼせや頭痛などに効きます。

くるみ(薬膳素材)
カラダを温め、腎に作用するので、精力をつけたり、足腰を強くする働きがある。脳の働きを活発にさせる作用や、腸を潤すので便秘解消にも役立つ。

グリーンレーズン(薬膳素材)
中国のオアシス都市トルファンのが名産地です。          
疲労回復、息切れを改善します
筋肉や骨の強化し、足腰や筋肉・関節の痛みに効きます。
利尿作用によりむくみを取ります。

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中国茶の3つの特徴である
「味」と「香」と「色」を
お楽しみください

中国では三国時代以前から茶を羮(あつもの)=スープとして飲んでいたという記録があります。
唐代の“陸羽”が著した「茶経」では、茶の起源は神話時代の“神農”にまで遡ることが出来るそうです。
宮中に始まった喫茶の習慣は武人・文人に浸透しましたが、唐代には庶民にまで拡大し、その後の様々な変遷を経て現在の中国茶文化が形成されてきました。


この中国から鎌倉時代に“栄西禅師”が喫茶の習慣を伝え、千利休が茶の湯として完成させたことや、江戸時代初期に中国から渡来した“隠元禅師”が煎茶道の開祖であることはよく知られています。
そう、日本茶のルーツは中国にあるのです。

日本では中国茶=烏龍茶と思われがちですが、実はその製茶法により6つの分類があることをご存じでしょうか? 緑茶・青茶(これが烏龍茶)・黒茶・紅茶・白茶・黄茶の6種類です。このほかに様々な加工茶もあります。
中国6大茶類の資料はこりらから➡中国茶の6大茶類と製茶工程.pdf

<美味しい中国茶の淹れ方>


ティーバッグの場合
温めたティーポットに95~100のお湯を300ccほど注ぎ3分ほどで美味しく 召し上がれます。     
ガラス製ポットを使えば茶葉の動きや茶水の色なども楽しめます。
小さめのティーカップを温めてお使いください。

茶葉の場合
温めた茶壷(急須、ティーポットでもよい)に茶葉(300ccに対して5g)を入れ、95~100のお湯を注ぎ2分ほどで美味しく召し上がれます。(茶壷にお湯をかけることで味と香りがより引き立ちます)
2煎、3煎と繰り返しお飲みいただけますが、好みにより湯量と時間を調節してください。

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白茶(白牡丹など)の魅力

白茶ってどんなお茶?

中国茶には大きく分けて6種類のお茶があります。白茶、黄茶、緑茶、青茶、紅茶、黒茶の
6種類です。この6色はお茶の葉の色や茶水の色を表しています。
白牡丹などは白茶の仲間で、主な生産地は中国・福建省で1920年代前後に作られるようになりました。
芽と若い葉だけを使い揉まないでふわりと仕上げられるため、その様子からこの名前がついたとも言われています。茶葉は灰緑色(翡翠色)をしていて、白い産毛に包まれ少し捻じれています。ちなみに、芽だけから作られるのが「白毫銀針」で、12葉の茶葉から作られるのが「白牡丹」です。
水色はやや薄いオレンジ色をしています。味は渋みが少なく、飲みやすいのが特徴です。ダージリンファーストフラッシュを連想するような甘い香りと、干し草のような香りを併せ持つお茶です。フルーティで芳醇な味わいと喉ごしのフレッシュさは子供の受けも良く、また水出し茶としても美味しくいただけます。
<ビンテージ白茶>
白茶を未開封の状態で数年間置いておくと、マスカットのような香りが生じてきます。近年では、このようなビンテージ白茶がブームになっており、数年間熟成された白茶が倍近い値段で取引されることもあるようです。

摘み取った茶葉を風通しのよい室内に放置し(萎凋)、自然に任せて水分を蒸発させた後、乾燥させて完成(乾燥)というシンプルな製茶工程の茶類で、生産のほとんどが福建省内の限られた地域で行われています。(政和県、建陽市、松渓県、福鼎市など)
白茶には「白亳銀針」、「白牡丹」、「寿眉」の3つの銘柄があります。

白茶の淹れ方・飲み方
5g程度の茶葉に、90度前後のお湯300ccを注ぎ2~3分蒸らしましょう。一煎目は熱湯で淹れるほうが、茶葉の香りがよくたちます。使用する器はガラスのポットやコップがオススメです。茶水の色合いや茶葉の様子を楽しむことができるからです。
二煎目からは、もう少し低い温度でもいいでしょう。
甘い味の方が好きという方は、もう少し低い温度(80度くらい)で淹れて、気持ち長めに抽出すると美味しくいただけます。
暑い夏には水出しで冷たい白茶もいいですよ。
市販の1㍑水出しポットに茶葉を5g入れ、10時間ほど冷蔵庫に入れておけば出来上がります。味わいを楽しみたければ濃い目に、がぶ飲みしたければ薄めに濃さを調整してもいいですね。

白茶はなぜ身体にいいの?

夏バテ対策に
白茶(白牡丹など)は中国では夏に好んで飲まれるのも、熱中症の予防や夏バテに効果があることが知られているからでしょう。また、古くから湿疹治療に使われたり、胃にも優しいため胃弱にも効果的なお茶で、他の茶類に比べ、いわゆる漢方的な取り扱いをされてきました。

弾力ある肌を手に入れたい人に
白茶は抗酸化物質を多く含んでおり、その効用として体に有害とされる遊離基から私たちを守ってくれます。また、イギリスのキングストン大学の研究によると、白茶は私たちの肌に含まれるエラスチン、コラーゲン、タンパク質を守ってくれ、肌の弾力を維持してくれることが報告されています。

このように白茶は、<熱中症予防> <夏バテ対策> <胃弱の解消> <美肌> などの諸機能が注目されています。
また、中国茶の中でも漢方薬的に扱われ、胃にもやさしいので大量摂取が可能です。

毎日飲み続けることで、より一層の
健康効果が期待できそうですね!

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美味しい中国茶で ~憩いのひとときを~
普洱(プーアール)茶の魅力

普洱茶ってどんなお茶?

中国茶には大きく分けて6種類のお茶があります。白茶、黄茶、緑茶、青茶、紅茶、黒茶の6種類です。この6色はお茶の葉の色や茶水の色を表しています。普洱茶は黒茶の仲間で、主に中国・雲南省で作られています。

お茶の木から摘み取った茶葉は、葉のなかに含まれている酵素が酸化することでお茶に特有な味・香・色が出ます。緑茶は蒸したり炒めたりして酵素の酸化を止めてしまうので緑色のままです。普洱茶(=黒茶)は緑茶を作る工程に「渥堆」という工程が加わります。「渥堆」で茶葉が緑色から濃い褐色に変色し、茶水も濃い褐色に近い色になるため、黒い色をイメージして黒茶に分類されています。

「渥堆」とは、茶葉を屋内で湿度の高い場所に約1年間積み上げ放置することです。この過程でコウジカビ類などの微生物の働きで茶葉が発酵し、苦みや渋みが消え味はまろやかになり、普洱茶独特の「陳香」(熟成した香り)という香りが出ます。また色も濃い褐色に変化します。

普洱茶はなぜ身体にいいの?

日本で普洱茶は「やせる美容茶」とか「脂肪分を流してくれるお茶(減肥茶)」などと形容され、ダイエットティーとして飲み始められました。でも、普洱茶=黒茶の効能ってこれだけではありません。製造工程を見ても分かるように、普洱茶は実は納豆、チーズ、ヨーグルトなどの仲間と同じ《発酵食品》なのです。ですからこのお茶を飲み続けることで色々な効能が期待できます。

中国西北部の辺境地帯の遊牧民は、唐の時代から黒茶を飲み続けて今に至っています。彼らにとってお茶は食料よりも大切なもので、“一日として無かるべからず”とさえ言い伝えられています。この貴重な黒茶を手に入れるために、大昔から最近まで馬との物々交換をしていました。(このことを「茶馬交易」と言います)

普洱茶の成分や機能=効能の研究はほかのお茶ほど進んでいませんでしたが、現在は中国や日本の研究者によって様々なことが分かってきています。抗肥満作用はもちろんのこと、抗ガン・血糖値低下・抗菌などの作用も報告されています。必須微量元素であるフッ素や、貧血・肝炎・不眠症などの治療に用いられているビタミンB2の含有量もとても多いそうです。

このように普洱茶は、<ガン細胞の増殖を抑制する><過剰な血中コレステロールや中性脂肪を減らす><血糖値を下げる>などの諸機能が注目されています。

また、消化器官への刺激が少なく、カフェイン作用が抑制されているので大量摂取が可能です。

毎日飲み続けることで、より一層の健康効果が期待できそうですね!